クライアントの方は営業部の管理職として、多忙な日々を送られています。 デスクワークや会議の多さに加え、部下やクライアントとのやり取りなど、心理的にも気を張る場面が多く、心身ともに緊張の多い生活が続いていました。
10年近く定期的に通われており、大きく体調を崩すことはなく、基本的には元気に過ごされています。 しかし、忙しい時期やストレスの多い状況、季節の変わり目などが重なると、時おり頭痛の症状が現れることがあります。
特徴的なのは、仕事で忙しい最中にはそれほど症状が出ず、休日などで体を休めようとした時に頭痛が出てくるという点です。 これは自律神経の働きと深く関係しています。 日常が交感神経優位の状態(緊張・集中モード)にあると、身体は緊張しながらもなんとか動いていられます。 ところが、休みに入って副交感神経が優位になると、今まで抑えていた緊張が一気にゆるみ、その反動として頭痛などの症状が出てくることがあります。
このクライアントの方は、もともと関節が柔らかく、体全体が弛みやすい体質をお持ちです。 体が休みモードに入ると、その弛みの方向性が一気に進みますが、それまで蓄積されていた緊張とのギャップが大きく、頭蓋骨や筋肉がスムーズに緩まないことで頭痛が起こる傾向がみられます。
施術では、蓄積した緊張を丁寧に解放しながらも、過度に弛みすぎないよう全体のバランスを整えることが大切です。 つまり、「リラックスさせる」だけではなく、自律神経の状態や体の弾力性に合わせた適度な刺激の調整が必要になります。
体のよい状態というのは、ボールでたとえるなら「ペチャッとつぶれてもおらず、パンパンに張ってもいない」――そんな、しなやかで弾力のある状態です。 その適度な張力を保つことが、疲労や頭痛を防ぎ、日常を快適に過ごすための鍵になります。
