クライアントの方は会社役員として多忙な日々を送っておられます。 ある時から右肘に痛みが出はじめ、仕事中だけでなく、ドアノブを回したり、ちょっとした物を持つだけでも痛みが走るようになり、なんとか軽減したいということでご来所されました。
お話を伺うと、毎日のように長時間パソコン作業をされており、眼や神経系だけでなく、手や腕にも疲労が蓄積している状態でした。 キーボード操作やマウスの使用といった動作も、積み重なることで局所的な負担が生じやすくなります。
右肘の状態を確認すると、関節がグラグラと不安定で、曲げ伸ばしの動作で痛みが出ていました。 これは機械でいえば「ネジがゆるんだ状態」に近く、部品同士のつながりが不安定になることで、周囲の筋肉に過剰な負荷がかかり続けてしまうのです。 さらに全身のバランスをみると、骨盤の右側にも緩みがありました。 身体はひとつのつながりの中で働いているため、土台である骨盤がゆるむと、その上にある関節、特に同じ側の肘や手首などにも同様の傾向が現れやすくなります。
施術では、骨盤を含め、肘・手首・後頭骨までを全体的に整えました。 長期間にわたり負担が続いていたため、改善までには10回ほどの施術を要しましたが、セルフケアや体の使い方のアドバイスも取り入れていただき、今では日常生活に支障のない状態にまで回復されています。
パソコン作業が長い方は、マウス操作による肘の内旋ストレスが痛みの一因になることも多く見られます。 一般的なマウスでは前腕を内側にひねった姿勢が続きやすく、肘の内旋筋に緊張がたまってしまいます。
こうした場合、前腕を自然な角度で保てるよう設計された「エルゴノミクス(人間工学)マウス」を試してみるのも一つの方法です。
デスクワークが続く方にとって、体のどこかに無駄な力が入ってないかなど、日常の姿勢や体の使い方を見直すことは、症状の改善や痛みを防ぐうえでとても大切なポイントです。