均整法の見方

三原則のつりあい

均整では体をとらえる際に、その基礎となる三つの原則があります。それは平衡性・可動性・強弱性の三点をさしています。均整法において、私たちの体にはこの三原則があてはまり、三つのバランスがよく働き保たれていれば、健康な状態にあるとしています。
どの原則がその人に欠如しているかを判断し、その部分を回復させるための施術を行います。

・平衡性=バランス、耐久力

もし自動車のタイヤの空気圧が片側だけ落ちれば、見た目は傾き、その状態で長く走れば早く故障しやすい。人の体でも、例えば右の骨盤が下がると、右肩、顔の右半分も下がる。見た目はアンバランスで、体は疲れやすくなる。
平衡性は骨格に関係し、平衡性のとれたものは美しく安定性のあるものとして感じられる。

・可動性=動きのよさ、行動力

体が硬くなり筋肉の柔軟性が低下すると、行動や頭の働きにも影響する。
首が曲がりにくいとか、体を後へ反らせにくいといった動きの良し悪し。
可動性は筋肉、筋肉を動かす神経系に関係する。
可動性のよい状態は、身体に豊かな表情を生み、能動性として感じられる。 

・強弱性=強さと弱さ、活力

例えば、デスクワークで疲れると、肩、首は硬く凝り、肩のラインもこわばる。
逆にお腹や臀部の力は抜け、筋肉はたるんで落ちてくる。
強弱性とは、筋肉の弾力性、肌の張りや体のしなやかさのあるなし。
強弱性は、内臓などの生理器官との関係が深く、それが良い状態は、体に活力、若々しさをもたらす。 

これら三つのものをそれぞれよく働かせ、同時に三原則のつりあいをもたらすことが、均整法の重要な考え方としてあります。これらの原則をもとに体の観察・設計・施術をしていくことで、いきいきとした身心の創造を目指しています。

自然治癒力